2019年2月に観た映画
~もくじ~
具体的な内容にはほとんど触れないけど、事前情報ゼロで観たい人は読まない方がいいと思うな~くらいの感じです。
映画館で観たもの
映画刀剣乱舞 ~いいなあ刀剣乱舞くんは!こんなに出来のいい実写映画にしてもらえて!~
2019.02.12 tue @TOHOシネマズ六本木
面白いという噂は散々目にしてたんですが、ここまで面白いとは正直思いませんでした。泣かされるなんて聞いてなかったよ~。
まず、物語がとても魅力的だった。ちょっとミステリみたいな要素があって、どうなるんだろうってずっとどきどきしてたし、謎が解けるシーンのカタルシスもすごかった。
そして、鈴木拡樹がすごかった。お名前と、何やらとても人気のある俳優さんらしいってことしか知らなかったんですけど、あの人まじの付喪神ですよね?千年以上前に作られた刀の。だって、アクションのシーンとか、スローモーションになるところが何か所かあったんですけど、その間もずっと千年以上前に作られた刀の付喪神の顔してたもん。いや~、あの顔見たら私でも「ここスローモーションにしとこ!」って思いますわ。
何か褒めるときに他の作品を引き合いに出すのは良くないと思うので一応伏せますけど、ある漫画の実写映画を観たとき、内容どうこうの前にその映像や音響のクオリティの低さがショックだったんですよね。人気のある作品だし、連載も終わろうというところになってからの実写化で*1、さすがにお金かかってるだろうと思ったのに、え、それでもこれなの?って。邦画では、二次元のキャラクターを違和感なく実写にするのは無理なのか?と、なんかすごく落ち込んだんですよ。
でもさあ!!できるんじゃん!!ね!!
いや、わかんないですよ、刀剣乱舞は予算の桁が違って、「その金額出せば誰だってちゃんとした感じの映像にできるわ!」って額のお金がかけられてるのかもしれないんですけど。でもね~、そうだとしても、お金かければいい映画ができるってわけではないでしょうからね~。
映画を観るにあたってゲームのシステムくらい分かってた方がいいかなと思ってアプリ版をダウンロードしたんですけど、予習しなくても充分楽しめる映画でしたね。強いて言えば、それぞれの刀が誰の持ち物だったのかを知ってると話が早かったかな、くらい*2。
でも、「あ、これゲームに出てくるボイスだ!」って分かったのは良かったです。きっともっとちゃんとゲームをやってる人にとっては、うれしいシーンが他にもあったんじゃないでしょうか。ゲームのファンにも目配せしつつゲームをやったことない人にもちゃんと分かるように気を遣うのって大変だと思うんですけど、そこがクリアされててなんだか幸せな気持ちになりました。
あと、ゲームをやっておいて良かったのが、映画公開に合わせたキャンペーンで、映画に登場した刀剣男士が全員もらえたこと。映画に出てくる人出てくる人知ってる人だったので「あれ?またうちの本丸にいる人だ」「この人もいる人だ」「いる人ばっかりだ!」となったんですが、よく考えたら逆でした。予習しなくても大丈夫とはいえ、知ってるキャラクターが出てくるとやっぱりテンションが上がりますね。
正直刀剣乱舞のゲーム自体に関してはサイコロの出目が全てを握りすぎだし単純作業の繰り返しだしで、映画を観に行く頃には既に音を上げかけていたんですけど、スクリーンで活躍してるところを見たらまんまと愛着が湧いてしまい、その後もわりと真面目にやっています…へへへ……
あと、CDBさんのレビューがすごくよかったので自分用に貼っときます。「ともすれば女性向けであるというだけで偏見を持たれがちなゲーム文化の世界観について、ファンの側に立ち、このサブカルチャーの美しい機微を外部に対して代弁するように、力強く繊細に語っていく」っていうのを、女性でも刀剣乱舞ファンでもない人(たぶん)が言ってるのがいいなって思いました。
ライ麦畑の反逆児/ひとりぼっちのサリンジャー 〜「孤独」とか言って、めっちゃ結婚するやん〜
2019.02.17 sun @新宿シネマカリテ
予定ギリギリまで寝てたい気持ちと戦いながらチケット取ったけど観てよかったです pic.twitter.com/yeKNezoORa
— katanoina (@katanoina) February 17, 2019
キャッチャーインザライは、村上訳が出た時に読んで、「読んでよかったなあ」と思ったことだけ覚えてたんですけど、あんな壮絶な状況で書かれたなんて全然知らなくてびっくりした
— katanoina (@katanoina) February 17, 2019
確認したところ、村上春樹訳の「キャッチャー・イン・ザ・ライ」が出たのは2003年らしい。13歳と今ではだいぶ印象が変わりそうだし、もう一度読み直したいですね。
もうひとつ、びっくりというか意外だったのが、作中でサリンジャーが結婚して子供二人の父親になってたこと。
サブタイトルは「ひとりぼっちのサリンジャー」だし、キャッチコピーも「孤独のなかで言葉があふれ出す」だし、なんかもっと完全に社会から隔絶されて天涯孤独なのかと思ってたんですけど……それほど当時は結婚して家庭を持つことが当たり前だったってことなのか……?
いや、まあ、結婚してたら孤独じゃないというわけでも、子供がいたら社会に適合できてるというわけでもないとは思うのですが、もし仮に完全にオリジナルで「孤独の中で名作を書き上げた小説家」の映画を作ろうとした場合、結婚させないし子供も持たせなくないですか?実話を基にしたフィクションだからこそなのかな、と思ったんですよね。
しかし、この人、お父さんとはすれ違いもあるものの、お母さんは初めから彼の才能を認めて応援してたし、学生時代は華やかなパーティに顔を出して女の子に声掛けたりしてるし、「孤高の天才」って感じではないんですよね。挫折もするけど、初めての長編『キャッチャー・イン・ザ・ライ』は社会現象とも言える大ヒットになるわけで、ずっと不遇というわけでもない。
そういう、うまくやれてるっぽいパッと見の雰囲気と、その一方でいろんなことに折り合いを付けられず追い詰められていく様子のギャップが、共感できるところもあれば、「もうちょっとどうにかならんのか」と思うところもあり、後味はあんまりすっきりしなかったんですけど、でも、そのすっきりしないところがよかったような気もします。
実話に基づいた映画って大体全ての人の思いが報われるわけではないし、いやいやそんな世話になった人とこれっきりなんか〜〜い!とか、あんなかわいそうな境遇の人がかわいそうなまま死ぬんか〜〜い!!とかみたいなことが頻発するので、後味が良くないことが多いけど、
— katanoina (@katanoina) February 17, 2019
ここ数年たまたまだけど実話ベースの映画をわりとよく観ていて、そういうすっきりしない感じにだんだん慣れてきた気がする
— katanoina (@katanoina) February 17, 2019
とは言ってもね~~、これはちょっとネタバレですけど、序盤の、先生との出会いのシーンがあまりによかったので、関係が拗れちゃうのが本当に悲しくて……最後少し救いのある感じになってはいたけど、実際はどうだったんだろうな……
家で観たもの
屍者の帝国 ~原作かなり忘れてるけどフライデーがこんな儚げな美少年じゃなかったってことだけはわかる~
2019.02.28 thu @U-NEXT
心温まるものが観たいな~と思って観たいものリストを眺めていたはずなのに何故か選んでしまった。
原作を読んだのが結構前で、終盤の展開をまるで覚えていなかったんですけど、どんどんファンタジー色が強くなっていって、お?お?おおお???となりました。さすがにこんな異能力バトルものみたいな感じではなかったですよね……?すごい光るしめっちゃビームみたいなの出る……
高い塔から悪い電波みたいなのが出て街中みんなおかしくなっちゃって、ヒーローが乗り込んで行って、悪者を倒して電波を止めさせて、そしたらおかしくなっちゃった人たちみんなしゅわ~~っって治るっていうの、戦隊ものでよくあるやつじゃないですか?
いや、いいところもあったんですけどね、19世紀の世界各地の風景気合い入ってるな~とか、屍者の特徴的な動きはイメージ通りだな~とか。
でも如何せん忘れすぎてて原作と比べてどうってことが言えないので、とりあえずもう一回読もうかなと思います。
*観たいと思いつつまだ観れてない作品メモ
「天才作家の妻」
「ファースト・マン」
「ヴィクトリア女王 最期の秘密」
「バジュランギおじさんと、小さな迷子」